あさがほに つるべとられて もらひみず
千代女の句。健気に咲く朝顔を切ってしまうにしのびなくて井戸が使えない、と言う。そう、朝顔は花が開いている時間も短くて儚げなイメージの花なのだが。
11月の半ばになってもワサワサ咲いていて情緒もへったくれも無いったら。
玄関先の落葉をまとめようかと、熊手を取りに行ったら柄に朝顔が絡みついていた。「かわいそうな」とは微塵も感じずに蔓を引きちぎったが、その先のほうに何か黄色いものが付いている。
人差指ほどもある鮮やかな黄色の、芋虫が。
大きくなったら何になるんだろう。気になるが「黄色 芋虫」で検索したらキモチ悪い画像がたくさん目に入るに違いない。写真を撮って検索すれば良いのか、とも思うが……やはり。好奇心より不快感が勝る。
何になるんだろう。大きな……蛾かな。